国民的アニメとして知られている「ちびまる子ちゃん」。

そんなアニメですが、登場人物にはモチーフとなった人物がいるとされています。

今回はその件について取り上げていきたいと思います。

アニメ紹介

ちびまる子ちゃんは1970年代の静岡県清水市にて少女時代を過ごした作者のさくらももこ氏を投影した小学生の「ちびまる子ちゃん」が家族や友達と繰り広げる日常生活をモチーフにした漫画です。

舞台設定は特番などではトレンドを取り入れるために放送している当時に合わせている場合などがありますが、基本的には1970年代中盤という設定で行われており、基本的に45年ほど前の価値観でみんな行動しています。

作品が発表された当時は何の特殊な能力があるわけでも行動力があるわけでもなく、平凡で怠惰な性格の小学三年生が主人公の日常生活ドラマというものは斬新であり、多くから注目されていました。

テレビ放送が始まったのは1990年1月7日からであり、その当時から日曜日の午後6時から放送されています。

フジテレビ系列のアニメとしてはサザエさんが有名なため、その陰に隠れがちですが、ちびまる子ちゃんも30年近くという通常では考えられないほどの長寿アニメであり、それ故フジテレビがらみのイベントではサザエさんと共によく見かけます。

このちびまる子ちゃんのアニメは当初は作者のさくらももこが制作に深くかかわっており、アイドルを起用しようとした制作陣に対して断固としてNOを突き付けるなどしていました。

なかなかさくらのお眼鏡にかなう声優が現れず、遂には自分自身がまる子役として出演しようと提案するに至りました。

しかし、何度かのオーディションにてTARAKOが参加した際に、さくらは自分自身と声質がよく似ていたこともあってTARAKOを大抜擢したことにより、この問題は解決しました。

実在するキャラクター一覧

はまじ

ちびまる子ちゃんのキャラクターは元々作者の自伝という事もあって多くのキャラクターが実在している人物をモチーフにして出来ています。

しかし驚くべきことにこの中には現在有名になっている人もおり、それが「はまじ」と「ケンタ」です。

はまじは3年生当時は担任の戸川先生に対する苦手意識もあって登校拒否気味になっており、作品にて書かれている「はまじ」のイメージは本人曰く高学年時の性格を参考にしているとのことです。

ちなみに作者のさくらとは作中のように仲が良かったわけではなく、現実では教室で少し話す程度の仲だったとのことです。

はまじは高校を一年で中退した後、鉄工所で働きながら芸人を目指しました。

やがてその夢を叶えるために上京を果たしますが、特にお笑い芸人を目指すために何をするというわけでもなく、ただ単にフリーター生活を送っており、30歳の半ばまでブラブラし続けました。

ケンタ

また「ケンタ」も実在する人物であり、名古屋グランパスの監督の長谷川健太をモチーフにしています。

もちろん作中の通り小学校時代からサッカーに打ち込んでおり、小学校6年生の時にはサッカークラブ「清水FC」の一員として全日本少年サッカー大会にて優勝へと導いたとのことです。

たまちゃん

このようにさくらの同級生の中でモデルとなった人物の中には有名になった人も多くいますが、そうではない人ももちろん多くおり、まる子の親友であるたまちゃんも実在している人物をモデルとしています。

たまちゃんはまる子が一年生の時に同じクラスになったことを機に仲良くなっており、高校生になるまで深い繋がりを保っています。

しかし高校卒業後たまちゃんはアメリカの大学に進学し、地元の短大に進学したさくらとはその後距離が出来ました。

その後たまちゃんはアメリカにて生涯の伴侶を見つけ、今もなおアメリカにて生活を営んでいます。

丸尾

また丸尾も実在している人物を参考にしているとのことであり、モデルとなっているのは野菜嫌いの学級委員長とのことです。

さくらが言うにはかなり戯画化した学級委員長を参考にしたとのことですが、先述したはまじの自伝によると酷い野菜嫌いによって午後の授業中にも給食が続いていたという点を除けば性格面はかなり近いとのことです。

花輪君

また性別を変えて参考にされた人物もいるとのことであり、花輪君のモデルとなった人物は病院経営者の娘であるとのことです。

アニメほどではないものの、白い豪邸と3台の高級車も持っており、当時の情勢を考えるとかなり裕福であった事が窺えます。

また実際はそのようなキザな性格ではなく、友達もかなり多かったとのことです。

現在

ケンタは2022年から名古屋グランパスの監督に就任し、今なおサッカー界の第一線で活躍を続けています。

また、はまじは2002年に自叙伝を出版し、現在ではブロガーや叙述家として活躍を続けています。

はまじは自叙伝の出版を機にさくらとの交流が再開しました。

そしてさくらが乳がんで死去した時には同級生から寄せ書きを集めてさくらの母親に送りました。

たまちゃんはさくらとの交流を2003年に再開したとのことであり、二人の友情はさくらが乳がんで天に召されるまで続きました。

また丸尾は現在では大手コンピューター会社の役員にまで登り詰めたとのことであり、作中と同様の優秀さを見せています。

なお野菜嫌いは健康のために克服したとのことです。

いかがでしたか？

ちびまる子ちゃんが当初は作者が深くかかわっていたことは少し意外でしたね。

さくらの同級生に世界的なサッカー選手がいるあたり、当時の小学校のクラスが豪華であったことが窺えます。

まだまだ人生はこれからですので、はまじやケンタだけでなくまるこの3年4組のクラスメイトの活躍を期待しています。