2000年代を風靡した伝説の音楽ユニット、ファンキーモンキーベイビーズ。

そのグループの中でDJとして絶大な人気を誇っていたのがDJケミカルです。

そんな彼ですが、2013年に電撃的に引退してからはあまり姿を見せていません。

今回はそんなDJケミカルの軌跡と動向について紹介していきたいと思います。

プロフィール

本名 田野倉 智文

生誕 1982年5月13日

出身地 東京都八王子市

ジャンル J-POP

職業 DJ、僧侶

担当楽器 ターンテーブル

活動期間 2004年 – 2013年、2021年

事務所 イドエンターテインメント

学歴 東京都立八王子高陵高校卒

DJケミカルは東京都八王子にある寺院に長男として生を受けました。

小学生の頃は空手を習っており、上達のために日々練習を行っていましたが、地区大会にてテコンドーの選手にこっぴどくやられたのを機にやめます。

そして代わりに書道を習い始め、4段にまで登り詰めました。

なお文字の上手さはファンモンに入ってからも活かされており、サイトの題字などは全てケミカルが執筆しています。

また小学3年生の時、ケミカルはケミカルウォッシュジーンズ選手権で優勝しました。

これを機に地元の友達からはケミカルと呼ばれるようになり、DJケミカルの芸名の由来となっています。

その後ケミカルは高校を卒業し、特にやりたいことが無かったためフリーター生活に入ります。

その後、2000年11月にもてたいという理由でDJを始めますが、なかなか芽が出ず開店休業状態に追いやられます。

しかし先輩から本気のディスを受けたこと機に本腰を入れるようになり、東京西部や多摩地区のクラブを中心に経験を積んでいきます。

ケミカルは徐々に評判になっていき、遂にはDJにとっては最高峰である六本木のクラブからの指名を受けるまでに至ります。

しかしケミカルは同時期、モン吉からファンキーモンキーベイビーズに参加してくれるように言われており、本格的に音楽活動をしたいと考えるようにもなっていました。

モン吉からは六本木のクラブでの活動と両立してもいいと言われていましたが、ケミカルは音楽活動に集中したいという事もあり、六本木のクラブからの指名を断りました。

お寺が話題

ケミカルの実家は法蓮寺というお寺であり、八王子でもかなり深い歴史を持っています。

宗派は時宗であり、開山したのは1304年とかなり昔です。

元々ケミカルは長男として生まれたこともあり、若い頃からこの歴史ある寺の後を継ぐつもりでした。

もちろんそのことはファンキー加藤とモン吉も結成当初から知っており、二人も「ケミカルが寺の後を継いだら、解散しよう」と考えていたのです。

またケミカルは音楽活動の傍ら副住職としても活動したり、音楽活動の傍らネパールに仏教の修業に行ったりしており、ケミカルが住職になるかもしれないという事はファンたちの間でも噂になっていました。

2013年の電撃解散発表後にはネットを中心に一時的に不仲説が流れたりしましたが、このような経緯があったのですぐに立ち消えになったのです。

解散後、ケミカルは時宗総本山にて一年近く修行を積み重ねてた後に実家のお寺の後を継ぎ、晴れて法蓮寺の住職となりました。

現在

2013年に実家のお寺を継ぐために引退したDJケミカルですが、2021年3月11日に放送されたTBSの「音楽の日」の特番にファンモンの一員として出演し、一夜限りの復活を遂げました。

そこでは楽天生命パーク宮城から「ありがとう」「ちっぽけな勇気」「あとひとつ」の代表的な名曲を披露し、ファンたちを騒然とさせました。

この一夜限りの復活についてケミカルは「こういう経験を未来につなげていけるように。震災で大変でしたけど、その分助け合ったり、人と人のつながりだったり、重要なところも見えたと思う。そういう部分をもっと大事につなげていければと思う」と語っており、震災の傷が未だ言えぬ東北の地を気遣うコメントをしています。

その後ファンモンはファンキー加藤とモン吉の二人で活動を再開し、ケミカルは一人のファンとして二人のサポートをしています。

2022年5月12日に中野サンプラザホールにて開かれたファンモンの全国ツアーの最終公演にもケミカルは八王子から駆け付け、多くのファンに交じって二人の応援をしていました。

ライブ中盤でファンキー加藤はケミカルが来ている事を明かし、ファンたちが会場中をきょろきょろするというハプニングもありました。

これに対して加藤は「注目しなくていいよ。ただの住職だから」と声をかけ、会場は和やかな雰囲気になりました。

このことはケミカルが一般人になったことを改めてファンたちの間に思い知らせたのです。

いかがでしたか?

ケミカルが一度DJで挫折していたのは少し意外でしたね。

副住職と音楽活動を両立させているあたり、ケミカルのタフさが窺えます。

ケミカルには音楽活動で身に着けたファンキーさを遺憾なく発揮して、八王子一のお坊さんを目指してほしいものです。