「あまちゃん」にも「琥珀の勉さん」として出演していた塩見三省さんといえば、数々のドラマでいろいろな役をこなす、名わき役です。

しかし、一時期、テレビドラマで見かけることが少なくなりました。

どうやら重い病気でリハビリをしていたようなのですが、現在はどうしているのでしょう。

プロフィール

名前:塩見 三省 (本名も同じ)

職業:俳優

生年月日:1948年1月12日

出生地:京都府

出身大学:同志社大学

所属事務所:アン・ヌフ

塩見さんは京都府生まれで、同志社大学を卒業後、70年代から俳優として舞台を中心に活動を始めます。

1972年、劇団雲に入団。

1975年に退会、同年8月1日に演劇集団 円の結成に参加し、岸田京子さんらと一緒に活動します。

中でも、共に演劇の世界で苦楽を共にした岸田京子さんに対して、塩見さんは「恩人」だというほど、若い頃助けてもらった存在だそうです。

その後、劇作家の別役実さんや太田省吾さんの舞台作品に出演し、1989年より、つかこうへい作・演出の舞台「今日子」「幕末純情伝」「熱海殺人事件~塩見三省スペシャル」の3連作に出演しました。

そして、1980年代からはテレビドラマ、1990年代からは映画へと、活動の場を広げていきます。

名わき役としてお茶の間で多くの人にその存在を知らしめることにもなったのが、2013年に大ヒットしたNHKの朝ドラ「あまちゃん」でした。

「琥珀の勉さん」の役で、職人さんを演じます。

また2012年の北野武監督の「アウトレイジ」では初めてやくざの役に挑戦したそうです。

それまでドラマでは刑事ものなどに出演することが多かった塩見さん。

初のやくざ役に「できるかなあ…」と話していたようです。

しかし、できあがった作品ではその迫力の凄さに、「もうやくざにしか見えない…」と世間では大評判でした。

さすが名わき役と呼ばれるだけあって、どんな役でもはまってしまう才能があるようです。

その才能を讃えられ、塩見さんは数々の主演男優賞や助演男優賞も受賞しています。

病気で激やせ!?

そんな塩見さんですが、2014年頃から「体調不良」を理由に、テレビや映画への出演を断るようになります

当時、病名などを公表しなかったため、心配する声が相次いだようです。

2013年の紅白歌合戦では「あまちゃん」の出演者がそろって舞台を盛り上げ、その際には元気な姿で出演していた塩見さん。

塩見さんは、日頃から健康には気をつけており、ウォーキングをしたり、ジムに通ったりテニスをするなど、運動も欠かさなかったと言います。

食事にも気をつけ、お酒は少々飲む程度、朝は“きな粉と黒ゴマ入りのミルク”を欠かさないと、かなり体に気を使った生活をしていたようです。

周囲が心配する中、本人のブログで、体調について報告がありました。

「もうすぐ桜の季節です。1年前(2014年)の今頃、体調を崩して入院し、病院と自宅でリハビリの毎日を送っていました」

「なんとか杖をついて、今は歩くことが出来る喜びと、1年間エールを送ってくださった数人の方々に感謝です」

どうやら、重い病気で闘病を続けていたようです。

歩行も困難だったという内容から、その症状がかなり深刻なものだったことがわかります。

2016年2月にはNHKの朝の情報番組に出演した塩見さん。

もともと背も高くがっちりした体型だった塩見さんですが、病気で体重は10キロ減

かなりやせてしまったようです。

しかし、2年ぶりにドラマに復帰したと話しました。

その時はまだリハビリを継続しているそうで、すこし滑舌が悪く、左半身がやや不自由のようでした。

塩見さんは毎年人間ドックにも行き、健康チェックは怠らなかったようですが、2014年3月に脳出血で突然倒れ、5か月間入院していました。

当時はかなり落ち込んでいたそうで「もう役者は無理だな」と思い、病院のベットで毎日泣いていたと言います。

しかし、リハビリ中、長嶋茂雄さんのリハビリに遭遇したという塩見さん。

いつもその姿を影からこっそり見ていたそうです。

しかし、ドラマ出演の話をもらい、それがリハビリの役だと聞き、出演することを決意。

その時、長嶋さんに話しかけようと思い立ったそうです。

憧れの長嶋さんに会って、「勇気をもらっています」と話すと、長嶋さんは「おう」と言って、一緒に写真を撮ってくれたそうです。

現在、何してる?

病気から、見事に復帰した塩見さん。

2016年のドラマ復帰から、2017年公開の映画『アウトレイジ 最終章』のジャパンプレミアに参加するなど、徐々に仕事を始めているようです。

左半身の後遺症は完全には良くなっていないようですが、今後もリハビリをしながら役者の道を続けていくようです。

2018年の東スポ映画大賞で「アウトレイジ最終章」が賞を受賞し、俳優陣が故・大杉錬さんにコメントをした際、塩見さんも「大杉、俺はこんな体になったけれど、もうちょっとやってみるよ、ありがとう」と話しています。

今後も、名わき役として多くの作品に出演し、その素晴らしい演技を見せてほしいですね。