母親含む家族のその後

事件後、加藤智大の両親は自宅前で謝罪。

しかし、父親の謝罪が棒読みで心がこもっていないとの批判もありました。

父親は事件のことが原因で、会社を辞め、離婚し、実家に帰り密かに暮らしているそうです。

母親は、精神に異常をきたし、病院に入院していた時期もあったそうです。

実家に身を寄せていましたが、孫の事件を知った祖母が病気になり急死するなど不幸に見舞われ、現在はひとりでひっそりと暮らしているようです。

加藤智大の弟優次さんは、事件後もマスコミに追いかけられ続け、かなり苦しんでいたようです。

仕事も辞め、隠れるように暮らしていましたが、それでもマスコミはしつこく追ってきたと言います。

そんな中、心から信頼できる女性と出会った優次さん。

しかし、結婚の話になると、女性の両親の猛反対を受け、2人は追い詰められ、その関係は崩れてしまいます。

そして2014年、優次さんは自殺してしまいます。

優次さんは、自殺する前、手記を残しています。

その中で、何度も兄と面会しようと試みたようですが、結局一度も叶わなかったと語っています。

また、手記の中では、加害者家族として生きる苦しみを知ってほしいと述べています。

死刑囚の現在(2020)

加藤智大は、精神鑑定の結果、「完全な責任能力があり」と結果が出され死刑判決が下されました。

弁護側はネットの掲示板で「被告の偽物が現れ、家族同様だった掲示板での人間関係が壊されたと思い強いストレスを受けた。事件当時は急性ストレス障害だった可能性がある」「被告は事件当時、心神喪失もしくは心神耗弱だった疑いがある。完全責任能力を認めた1、2審判決は誤りだ」として極刑回避を求めましたが棄却されます。

社会的にも大きな影響を与えたこの事件。

ネットのでの予告犯罪の取り締まりが厳しくなり、街中での監視カメラの普及にもつながりました。

また、加藤智大死刑囚の生い立ちにも注目が集まり、過度な教育虐待も問題のひとつと考えられています。

多くの人が犠牲となったこの事件。

犠牲者の中には、未だに苦しんでいる方もいるのは間違いありません。